運動不足が体に悪いことはどなたもご存知かと思いますが、「体に良い運動量」って意外と知りませんよね?メルマガ『楽しみながら『最高に幸せな自分』になる習慣』ではヨーロッパの研究者が発表したデータをもとに、健康づくりに適した運動量について解説しています。運動不足もダメだけど、やり過ぎも禁物。適正な運動量を守って今年も元気に過ごしましょう!
長生きのための運動って、どれくらいすればいい?
「長生き」するための「運動量」について、やはり「過ぎたるは及ばざる如し」なのか、日経グッデイの記事(医学博士大西睦子氏)「長生きのための運動って、どれくらいすればいい?」を参考に検証してみます。
運動は体に良いとばかりに、日頃からスポーツジムで激しいトレーニングにいそしむ人がいれば、運動不足を嘆く人が多々います。
では、本当に体に良い運動量はどの程度なのでしょうか? やはり「過ぎたるは及ばざるが如し」?
本当は人それぞれの状況に応じて、運動の種類によっても答えは大きく異なってくるとは思います。
参考となりそうなデータがヨーロッパ(コペンハーゲン)の研究者から上がっています。「『軽い、適度』なジョギングが、座りがちの生活や『過度』なジョギングよりも、長生きにつながる」という研究結果が米国心臓病学会誌に報告されています(US National Library of Medicine National Institutes of Health「Dose of jogging and long-term mortality: the copenhagen city heart study.」)。
欧米では一時ジョギングブームが起こりましたが、ジョギングの神様と言われたジム・フィックス氏がジョギング中に亡くなるなど、ジョギング中の死亡例が報告されるようになり、以降、運動量の見直しが盛んにはかられるようになりました。
さてこの研究では、ジョギングする人と座ったまま過ごす人合計5,000人の協力者を経過観察しています。対象者をジョギングの強度(回数、時間、ペース)で分類した結果です。
まとめると、「週に2~3回、週1~2.4時間以内で、ゆっくりペースの軽いジョギングか、もしくは適度なジョギングをする人の死亡率が低い」ということがわかりました。
例えば、座る時間が多くジョギングする習慣がない人と、週1時間未満ジョギングする人を比較すると…週1時間未満ジョギングする人の方が、全死因の死亡率がなんと53%以上も低いことがわかりました。
ですが、週1時間未満ジョギングする人と週2.5以上ジョギングする人を比較すると死亡のリスクはまったく変わりませんでした。
さらに注目すべきは、週2~3回の適度なジョギング愛好家は、座る時間が長くジョギングをする習慣がない人に比べ、死亡のリスクが68%低いのに対し、「週4回(※)以上のジョギング愛好家のリスクは、ジョギングをしない人と変わらない」ことが分かったのです!
※ 記事中3回との記載でしたが、分類表からは4回と読めます。
なので「週に2~3回、週1~2.4時間以内で、ゆっくりペースの軽いジョギングか、もしくは適度なジョギングをする人の死亡率が低い」という結果。
意外ですよね。死亡率を下げる運動量、とても少なく感じませんか? やはり「過ぎたるは及ばざるが如し」なんですね!
image by: Shutter stock