人気のイタリア食材直輸入ウェブショップ「ベリッシモ」店長の清水良二さんが配信する無料メルマガ『イタリア・スローフード食材の旅』。最新号では、はおせちを食べ過ぎて洋食が恋しいという人たちに捧げたい「ベリッシモ流ナポリタンレシピ」が紹介されています。
ベリッシモ流ナポリタン
もともと駐留米軍向けに横浜のホテルニューグランドが出したのが最初とか、名古屋のヨコイが元祖とか、ナポリタンの起源はいろいろあるようでございます。私も中学生くらいの頃から、試行錯誤を繰り返して作ってきましたが、食い入るように作り方を覚えたナポリタンは、高校時代にアルバイトしていた長野東急百貨店地下のカウンター式カレー・パスタのお店でした(現在は存在しません)。
朝の開店前に大きな釜でたっぷり茹で上げられたパスタはオイルをまぶされ、蓋がついた大きな四角いバットにいくつも準備されます。シェフはオーダーが入ると、まず鉄製の黒いフライパンを火にかけて、玉ねぎ、ピーマン、マッシュルームを最初に炒め始めます。続いて先ほどのパスタをバットから投入し、じっくり焦げ目をつけるのです。家庭用と違い、プロ用の火は「強火の遠火」。うまく焦げるんですね。
焦げ目がついたら塩胡椒して、おもむろにケチャップをどばっと。さらに、強火のままあおること10回。焦げ目のついた太めのパスタにオイルとケチャップが混ざり合って、この世のものとは思えないくらい美味しかったのを覚えています。
今はもう、そんな古いスタイルのナポリタンを出す店を見かけませんが、昨年、大阪ミナミのなんなんタウンで、よく似たナポリタンを食しました。懐かしかったな~。よくぞやってくれました。また行きますね。
ポイントは、鉄製のフライパンと、2ミリ以上ある太いスパゲッティ。日本だけに存在するパスタメニュー・ナポリタン。イタリア人は、パスタを炒めさらにケチャップを使う点でNGだそうです。
私? 長野の作り方を真似て作ってます。
ケチャップより、本物のトマトソースのほうがいいし生トマトも入れたら? とプロは教えてくださいますが、いえいえいいんですケチャップで。私が作るポイントは「玉ねぎが焦げるまで、弱火で炒める」です。あとは、ベリッシモ自慢のスパイスミックス「ピチ」をちょっぴり混ぜてちょい辛口に仕上げると食欲増進します。
どうです? 作ってみたくなったんじゃないですか? ささ、美味しいナポリタンを作りましょうね!
image by: Shutterstock