情報化社会と呼ばれる現在、情報を制するものが時代を制すると言われています。しかし、たくさんある情報から必要な情報だけを抜き出すには、ぼう大な時間と労力が必要です。そこで、メルマガ『佐々木俊尚の未来地図レポート』は、著者の佐々木さんが実践しているという情報収集の方法と使用ツールについて紹介しています。
情報収集で「どの記事を読むのか」判断基準はフレームワークだ!
わたしが情報収集をどのようにして行っているのかというお話、前回の続きです。
前回解説したように、わたしはウェブ上のさまざまなニュースサイトやブログなどを網羅的に読むため、Feedlyというツールを使っています。登録しているサイトは1000近くに達するため、記事の更新数は1日で2000~3000もあります。これを片っ端からチェックしていって、面白そうな記事だけをピックアップしていきます。
この時、ピックアップした記事をその場で読むこともありますが、それをいちいちやっていると、未読記事を追いきれなくなってしまいます。なのでわたしはPocketという「あとで読む」サービスを使って、Feedlyで気になった記事はすべてPocketに飛ばしています。
Feedlyには外部のツールやサービスと連携する機能が豊富に搭載されています。
上記の設定画面から、Pocket以外にもTwitterやFacebook、Evernoteなどありとあらゆる外部のサービスと連携させることが可能です。ただし、あまりにたくさんのサービスと連携させすぎるとボタンがたくさん表示されて鬱陶しいので、わたしはシンプルにPocketだけと連携させて、Pocketのボタンだけが表示されるようにしています。Twitterでシェアするにしろ、Evernoteに記事をコピペしてメモするにしろ、必ずいったんはPocketを通し、Pocket上で記事を読むという習慣にしているので、これで十分なんですよね。
Pocketをなぜ使っているかというと、PCでもスマホでも、記事本文がシンプルなUIで読みやすくなるようデザインされているからです。ニュースサイトにしろブログにしろ、たいていのウェブページには写真や広告、イラスト、メニューなどがてんこ盛りになっていて、はっきり言って読みやすさが考慮されていません。しかしPocketはそうした余計な装飾パーツをすべて排除して、テキスト本文だけを画面に表示してくれます。
Pocketは、モバイルアプリ上でも読めますし、またPCのウェブブラウザでも、PCのネイティブアプリでも読むことが可能です。またウェブブラウザ用のブックマークレット(ブラウザのブックマーク機能を使って小さなプログラムを実行する仕組み)も用意されているので、いまブラウザで見ている記事を簡単にPocketに追加することができます。
上記はChromeブラウザのためのPocket拡張機能です。またFirefoxブラウザの場合、初期設定でPocketが統合されているため、何しなくてもFirefoxのツールバーにPocketのボタンが設置されています。
最近はFacebookやTwtterのタイムライン上で面白い記事を見つけることもあります。FacebookのモバイルアプリはPocketには対応していませんが、リンクを「Safariで開く」という機能はあります。これを使っていったんSafariに移動し、Safari上でPocketに転送します。Safariには最初から、Pocketと連動する機能がついているのです。またMacがそばにあるのだったら、AirDrop機能を使ってMacに記事リンクを飛ばしちゃう方法もありますね。
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