一歩間違うとお客様に警戒されてしまったり、買う気を損ねてしまう「お声かけ」。メルマガ『目指せ! 販売の達人 ~販売力向上講座~』の著者・坂本りゅういちさんは、最低限知っておくべきポイントを3つにまとめて解説して下さいました。しっかり覚えて年末商戦を乗り切りましょう!
お声かけの3つの要素
こんにちは、坂本りゅういちです。
お客様に声をかけるという行為、いわゆる「お声かけ」って難しいですよね。どれだけ経験を積んでいても、絶対の正解が無いものなので皆悩んでいます。
商品をご覧になっているお客様に、
「よろしければお手に取ってごらんください」
「気になる商品があればお声がけください」
「他のお色もお持ちいたしますよ」
など無数のパターンの言葉の中から選んで声をかける。でも結局どれが正解なのかなんてわかりません。今日もまた悩むことになるでしょう。
そういう時は、一度お声かけに必要な要素が何なのかを整理しておきましょう。ポイントを整理しておくと何も考えていないよりはグッとやりやすくなります。
お声かけに必要な要素は3つあります。
・お客様に気づいていることを知らせる
・販売員に声をかけやすくする
まず入店されているお客様に対して声をかけることで、「私はあなたの存在に気づいていますよ」と知らせることができます。黙っているとお客様は「無視されている」と感じてしまいがちなので、一声かけることで受け入れていることを知らせるのです。
ちなみにあまりこういうことを言いたくはありませんが、店によっては、盗難防止にも効果を発揮します。
次に2つ目。お客様に声をかけることによって、お客様側からも販売員に声をかけやすくします。
何か商品について聞きたいことがあっても黙っている販売員よりは、一度声をかけてくれた販売員の方が聞きやすいのです。販売員とお客様の間にある見えない壁を壊す意味でもお声かけは大事ですね。
そして一番大事な3つ目があります。それが「お客様に疑問を抱かせること」です。
前述した「気になる商品があれば~」みたいなフレーズが悪いとは言いません。ただ、そういったフレーズを使ったとしてもお客様は何とも思いません。「よろしければ手に取って~」みたいなことを言われても、「勝手に取って見るよ」と思いますよね。そういうフレーズでは先に書いた2つの要素しか満たせません。
商品を販売するために大事なのは、商品に対していかにお客様から興味を持ってもらうかなんです。そこで「お客様に疑問を抱かせること」が必要になってきます。
例えば、私が時計を売っていた時。一角に高級時計のコーナーがあったのですがそこで一瞬足を止めたお客様に対して、「ぜひ名前を覚えてあげてください」なんて言っていました。
こう言われたお客様からすると、「どんな名前なんだ?」「何か特別なものなのかな?」みたいな疑問が湧いてくるわけです。そうすると気になって、こちらの話を聞いてくれるようになります。
そこで「ケースからお出しできますので」なんて言っていても、「見るだけでいいです」と終わってしまいますよね。
お客様に疑問を抱かせることで、次の接客をしやすくすることを意識しましょう。
今日は長くなってしまいましたが、何が正解かは相手によって変わりますし、商品によっても変わります。ですが、3つのポイントを抑えておくことで考えやすくなるのも事実です。
是非参考にしてみてください。
image by: Shutterstock
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