最近何かと話題のココナッツオイル。「ダイエットや認知症予防に効果あり」と盛んに喧伝されています。しかし!メグ先生こと医師の宮田恵さんはメルマガの中で認知症に対する効果については「安易ですね」とバッサリ斬っています。
ココナッツオイル、本当にダイエットや認知症予防に効果があるの?
Question
最近、ダイエットに効果があるとココナッツオイルが流行しています。
宮田先生はココナッツオイルのことをどうお考えですか?本当にカラダにいいものなのでしょうか。
宮田 恵さんの回答
ココナッツオイルですね。個人的には美味しいとは思わないし、日本の食材でないので話題に出すことはほとんどありません。
ケトン体に着眼したダイエットが流行していますが、糖質制限とも共通事項が沢山あるので、食事治療としては一定期間実施することは有益だと思います。
中鎖脂肪酸は飽和脂肪酸のひとつで、肝臓でケトン体に作り替えられ、エネルギー源になります。ココナッツオイルやパームオイルに豊富です。
アルツハイマー病では脳神経細胞でグルコースを利用できなくなるといい、一方ケトン体は利用できるために、ココナッツオイルを摂取することにより、糖質制限をしなくてもケトン体を脳神経細胞に供給でき、結果、認知症状が軽減するというものです。
安易ですね。
認知症はアルツハイマー病のほかに脳血管障害でも症状が出現します。アルツハイマー病の原因とされる老人斑は、糖化や酸化ストレスなども関与しているし、他の脂肪酸とのバランスがなにより大事だし、忘れてはいけないのが「幸福感のある環境で暮らしたり過ごしたりすること」です。
ココナッツオイルだけが先走るのは、いつもの商品戦略にのせる作戦にまんまとはめる道すじですね。
それより日々の暮らしを健やかにするために、食糧生産地域とコミュニケーションをとり、食材供給やいのちを整える場所、を持つことが生涯の財産だと思います。
下記の活動で「メディカルツーリズム」も企画する予定です。 食材の販売もしています。
●岩手の食材で毎日キュイジーヌ・マンスール
ココナッツオイルが売れる=商社が儲かる。最近の経済の縮図、お札が増えても大企業しか儲からない。
この図式をおわすれになりませぬようお願い申し上げます。