「日本会議」は社会から孤立した「カルト」ではない
さて、これが「日本会議」と自民党の実態である。「日本会議」をカルトとして考え、カルトの影響が強い特殊な政権として現在の安倍政権を見ると判断を誤ることになる。
まず、これまで見てきたように、「日本会議」は「オウム真理教」のような日本社会から孤立したカルトではない。日本の市民社会のある部分にしっかりと根を張った政治組織である。
また、安倍政権は「日本会議」の強い影響下にあるというのではない。自民党全体が「日本会議」に吸収されてしまったかのような状態なので、これから現れるどの自民党の政権も「日本会議」が作った政権となる可能性が極めて高い。
「日本会議」が目標としているものは憲法改正による「天皇制国家」の復活である。「生長の家」の創始者の谷口雅春の理想は、いまも「日本会議」に強く受け継がれている。
自民党が「日本会議」に吸収され、その政治部門と化しているのならば、安倍政権以降に現れるどの自民党の政権も、「天皇制国家」の復活を目指し、同じような目標を掲げることだろう。これを阻止できるのは、本格的な政権交代だけだということになる。
これはまさにこのメルマガのテーマである「抑圧されたものの噴出」だ。「日本会議」が象徴するものは、戦後70年間首尾よく人目につかないように抑圧されてきた、敗戦という事実を否定して「天皇制国家」を復活させる野望の噴出なのだ。
『未来を見る! 『ヤスの備忘録』連動メルマガ』(2015年7月24日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による
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