韓国国民による「訪日自粛」というセルフ経済制裁で、韓国の航空会社が倒産危機にある。アシアナ航空と大韓航空はともに4-6月期でそれぞれ80億円超えの大赤字を出した。(『2011年 韓国経済危機の軌跡(週間 韓国経済)』)
※本記事は、『2011年 韓国経済危機の軌跡(週間 韓国経済)』2019年9月1日号の抜粋です。ご興味を持たれた方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月すべて無料のお試し購読をどうぞ。
2大航空会社の株価は急降下。韓国政府が支援を表明しているが…
「訪日自粛」というセルフ経済制裁
今回は韓国によるセルフ経済制裁で、韓国の航空会社が倒産危機となっていることを特集する。
もちろん、24日で期限を迎えそうだった日韓のGSOMIA破棄という大きな決断をしたわけだが、それについては当メルマガの次号以降に触れていきたいと思う。
あくまでもGSOMIAは軍事や安全保障の話題なので、韓国経済のメルマガで特集するのは少しずれている気もしないでもない。
軍事協定であるのだが、これを日本のホワイト国除外への対抗措置だと韓国が述べているので、まったく関係のない話でもない。経済が安全保障分野にまで影響を及ぼしたと考えれば、取り上げる意味はあるだろう。
それにしても、今の韓国経済はあまりにも話題が豊富である。
まずは韓国の2大航空会社「アシアナ航空」と「大韓航空」から見ていこう。
韓国の航空会社が軒並み危機的な状況に
韓国人の日本製品の不買運動や、日本旅行自粛などは以前のメルマガでも触れているが、とりあえず、今のところは改善の余地はない。
不買運動などすれば、結局、職を失うのは現地で雇われた韓国人だと理解しないだけではなく、今まで日本へ韓国人を運んでいた航空会社も危機的な状況のようだ。
なんと、韓国の主要航空会社6社の時価総額が7月に1兆3000億ウォン(約1300億円)ほど蒸発していたのだ。
しかも、これだけではない。ここに来て1米ドル=1,200ウォンを超えており、ウォン安傾向も続いている。
韓国の航空会社は飛行機を自社で生産できるはずもないので、もちろん、リース契約である。燃料代だってドルで支払う。
こうなってくるとウォン安になればなるほど経費は増加していく。しかも、片道1,000円の破格で日本行きを宣伝しても、その路線に韓国人は乗らないので、日本への路線がある限り、損失は発生してしまうという。
さらに人が乗らないだけではなく、貨物便としても、半導体需要が軒並み落ち込んだこともあり、荷物輸送も減少している。まさに踏んだり蹴ったりである。