北朝鮮は1月6日、水爆実験の成功を発表。これを受けて日本、韓国、アメリカなど各国政府が北朝鮮への強い懸念を表明しています。
日本と韓国といえば、昨年末に従軍慰安婦問題で電撃合意したばかり。これについて、元日に配信された「未来を見る! 『ヤスの備忘録』連動メルマガ」は、日本と韓国に外交政策を転換するよう圧力をかけたのはアメリカであるとして、「アメリカは北朝鮮を崩壊させる動きを開始したのかもしれない」「年明け早々に北朝鮮でなにかが起こる」と予想していました。
この見立てが正しいとすれば、オバマ大統領、安倍首相、朴槿恵大統領は「北朝鮮の水爆実験成功」をあらかじめ知っていた可能性も出てきます。高島康司氏の分析をご紹介しましょう。
すべてはアメリカの「北朝鮮崩壊」作戦のため?日韓合意の真実
あまりに唐突すぎた慰安婦問題の日韓合意
今回のテーマは、日韓の合意の裏にある、日本ではまったく報道されていない真実についてである。
やっと長年の懸案であった「従軍慰安婦問題」の恒久的な解決に向けた日韓の合意が成立した。
安倍首相の「慰安婦としてあまたの苦痛を経験され、心身にわたりいやしがたい傷を負われた」女性たちに「心からのおわびと反省」の表明、ならびに日本政府による元慰安婦への支援金10億円を拠出を受け、韓国のユンビョンセ外相は28日、日本が合意にしたがう限り、慰安婦問題は「不可逆的に解決」したものとみなすと語った。
これに対して、韓国の市民団体「韓国挺身隊問題対策協議会」は、日本政府が強く責任を感じていると表明したことを評価する一方、政府と軍の組織的関与と慰安婦の強制性が合意には明記されていないことを批判した。
また、カリフォルニアで「従軍慰安婦問題」の日本政府の責任を追求している在米韓国人の市民団体も、この解決を評価して受け入れる団体と、評価しない団体との間で賛否が分かれている。
また日本では、長年「従軍慰安婦問題」の解決に向けて取り組んできた市民団体、「日本軍「慰安婦」研究会設立準備会」はいち早く「日本軍『慰安婦』問題、早まった『談合』を警戒する」との声明を発表し、今回の合意は問題の解決には程遠いと批判した。
本当の意味の解決は、元慰安婦の救済に向けられたものでなくてはならず、それには「事実の認定、謝罪、賠償、真相究明、歴史教育、追慕事業、責任者処罰」の7つの要素が入ることが重要だとした。こうした要素がない合意は表面的なものに過ぎず、問題を逆に悪化させかねないとした。
日本の右派は合意に反発
靖国参拝、アジア侵略の否定、過去の歴史の否定、戦前的な価値観の宣揚、ヘイトスピーチの容認など、安倍政権は国内のナショナリズムを過度に煽り、それによって高まったネトウヨ的な国内世論の高まりを政権の支持基盤のひとつにしてきた。そのようなネトウヨ的な世論からすると、今回の「従軍慰安婦問題」解決に向けて安倍首相が韓国に対して行った謝罪は、容認できるものではないはずだ。
代表的な右派ネットメディア「チャンネル桜」は怒りをあらわにしてユーチューブの動画で次のような呼びかけを行った。
本日共同記者会見で発表された、慰安婦問題に関する「日韓合意」には、最終決着を焦る余りに許容し得ない表現が盛り込まれていた。国民の中に、厳然とした批判があることを政府・外務省に突き付けるため、明日緊急に抗議行動を行うこととしました。年末のお忙しいなかではありますが、一人でも多くの方にご協力頂けますよう、呼び掛けさせて頂きます。
【反日韓国】日韓合意絶対反対、明日、官邸前緊急抗議活動へ起て! – YouTube
さらに2ちゃんねる掲示板では次のような怒りに満ちた反応が絶えない。いまでもどんどん増殖している。
「安部は慰安婦なんて無いってスタンスじゃなかったの?金払うなよふざけんな」
「売国安倍チョン政権」
「安部を●せ!!!!!!!!!」
「安部やっちまったな」
「さすがに河野洋平以上の売国奴と言わざるを得ない」
「売国奴安倍正体表す」
「安倍辞めろ!!」
「はい日本終った」
「もうね、ばっかじゃねーの」
「河野村山談話検証する!と息まいてたのは何だったのか」
「この年の瀬になに不愉快な気分にならなあかんねんw 死ねよクソ政府w」
このような日本国内の反応を見ると、国内のナショナリズムの高まりを支持基盤とする安倍政権にとって、今回のあまりに早期の「従軍慰安婦問題」の解決は、政権の支持を弱める大きなリスクとなることは間違いない。これから安倍政権は、失速する可能性だってある。
Next: なぜ今?日韓の政権にとってリスクが大きすぎる合意