イラクが安保理に提訴すれば、「米国のIS支援」は国際問題に
(1)米軍がシリア国内に設置した米国空軍基地。もちろんシリア政府と国交はないので、米国の国際法違反であり、他国への侵略、占領となります。
(2)トルコ軍がイラク国内に設置したトルコ空軍基地。もちろんイラク政府の許可を得ていないので、トルコの国際法違反であり、他国への侵略・占領となります。
(3)イラク北部の都市モスル。トルコ陸軍が侵入した場所です。もちろんイラク政府の許可を得ていないので、トルコの国際法違反であり、他国への侵略・占領となります。ここから南下するとイラクの首都バグダッドに至ります。赤枠がバグダッドです。
イラクが国連安保理に提訴すれば、ロシアが衛星写真や航空写真による非常に詳細な大量の証拠を提出し、米国が仲直りをしたと主張しているイランも証拠を提出することになり、大きな国際問題となります。
大国の中国もイラクの主張に賛同するでしょう。国連安保理で審議されることにより、米国のイスラム国支援の構図が誰の目にも鮮明になるはず。サウジアラビアはイスラム国の支援国であり、イスラエルはイスラム国の石油の輸入国の1つ。米国は今まで舞台裏に隠れていましたが、こうなってくるとどうするのか?見ものです。
イラクが米国から離脱すれば米国民は怒るはず。大きな戦費を費やし、死んだ兵士の血で確保したイラクを外交で失うことになるのです。米国にとって重要な中近東の一角を失うだけでなく、イラクがロシアの同盟国になってしまうのですから。
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『いつも感謝している高年の独り言(有料版)』(2015年12月10日号外)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による
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