ここ最近のドル・円相場はなかなか上抜けず、もどかしい状況が続いています。そんな中で、来年には1ドル=100円を割り込むといった観測も出ています。読者の方から、こういった見解をどう考えるべきなのかという質問が多く寄せられましたので、解説してみたいと思います。(FXトレーダー/ブロガー・ゆきママ)
個人的に「1ドル=100円割れ」はないと思う2つの理由
米利上げ+異次元緩和継続の環境下で極端な円高シナリオは考えにくい
ここでご紹介するのは、チャート分析に基づく大局的な相場分析および予測で知られる若林栄四氏の見解ですが、来年は1ドル=100円を割り込むといった見通しをブルームバーグのインタビューで述べられていました。
(前略)日柄や黄金分割を用いたチャート分析に基づく大局的な相場分析および予測で知られる若林氏は、「私はファンダメンタルズ(経済の基礎的諸条件)というのは関係ないと思っているが、ファンダメンタルズ的にみてもとんでもない円安をやってしまった」と指摘。ドル・円は来年「100円は間違いなく切るだろう」と話した。(後略)
出典:来年「100円間違いなく切る」、超円高的中の若林氏-米大デフレ(ブルームバーグ)
どのような見解も100%否定はできませんから、可能性はゼロでないと思いますが、いまの状況で行きすぎた円安が巻き戻されるという理屈には、個人的には賛同しかねます。
やはり、2期連続でマイナスになると見込まれる日本の実体経済を鑑みれば、少なくとも現状の異次元緩和状態は維持し続けることが予想されますので、極端な円高シナリオは考え難いのではないかと見ています。
また、アメリカが再び量的緩和に踏み切るのであれば、こういったシナリオも実現する可能性はありますが、ご存知のように利上げが議論される中で、再び金融緩和に踏み切るという事態はあまり考えられませんからね。
中長期的に円安・ドル高トレンドは維持されそう
というわけで、1ドル=100円を割り込むような事態となるには、最低でも日本の金融緩和が終了する、あるいはアメリカが金融緩和を開始するかのどちらか、あるいはその両方が必要となりそうなので、そうならない限りは中長期的な円安・ドル高トレンドが維持されるといったところでしょうか。
ちなみに、若林氏は昨年末には1ドル=80円台になるという予想もしていましたから、どちらかというと逆張り思考が強いのかなとも思います。
『ゆきママのブログでは書けないFXレポート』(2015年10月27日号)より一部抜粋、再構成
※太字とチャート画像、出典元引用はMONEY VOICE編集部による
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「普通の主婦がFXで10万円を300万円にした(継続)」というブログで日々の相場・値動き、トレード結果についてまとめさせていただいているゆきママです(。・ω・))(。uωu))ペコリ 最近は雑誌などでも取り上げられているので、ご存知の方もいらっしゃると思いますが、このメルマガでは普段のブログでは書けないような、FXの運用情報についてまとめて行く予定です。ちなみにメルマガ記載のメルアドに質問いただければ、一部になりますがメルマガ内でお答えしていきたいなと思っていますので、どうぞよろしくお願いします(∀`*ゞ)