ドイツの医薬品大手バイエルが、遺伝子組み換え作物の種子で世界最大のシェアを持つモンサントを買収しようとしています。なぜバイエルはモンサントが欲しいのでしょう?(三橋貴明)
記事提供:『三橋貴明の「新」経世済民新聞』2017年3月13日号より
※本記事のタイトル・リード・本文見出し・太字はMONEY VOICE編集部によるものです
恐ろしすぎる「遺伝子組み換え作物」と「医薬品」の最悪な出会い?
医薬品大手バイエル、遺伝子組み換え作物大手モンサント買収へ
ドイツの化学・医薬品大手のバイエルが、遺伝子組み換え作物の種子で世界最大のシェアを持つモンサントを買収しようとしています。昨年9月に、バイエルが約7兆円でモンサントを買収することが両社間で合意されましたが、まだ買収が実現したわけではありません。
なぜ、バイエルは、モンサントが欲しいのでしょう?
今年の1月、バイエルとモンサントの首脳が、トランプ大統領に買収の利点を説明しています。
両社は、「農薬におけるバイエルの幅広い品ぞろえと業界最先端であるモンサントの種子関連技術を組み合わせることで、農作物に関わる画期的開発を加速することができる」と、主張しています。
※参考:バイエルとモンサント、トランプ氏に合併の利点アピール – WSJ(2017.1.12)
モンサントは、言わずと知れた「遺伝子組み換え作物」の最大手です。遺伝子組み換え作物を食した結果、健康を害する可能性は、現時点で誰も否定できません。
そして、バイエルは医薬品大手です。
モンサントを買収し、健康を害する遺伝子組み換え作物を世界に広め、治療薬を開発、販売するという「ビジネスモデル」の成立を、三橋は「想像」してしまうわけです(あくまで「想像」ですよ)。
とはいえ、上記の想像が正しいと仮定すると、遺伝子組み換え作物のIPハンドリングを続ける全農や全農グレインを、穀物メジャーが目の敵にしている現実に納得がいってしまうのです。
『三橋貴明の「新」経世済民新聞』2017年3月13日号より
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