【ものごとにはA面とB面がある】
実は、このように「A面とB面をセット」で行なってきた政策というのは、副業だけではありません。A面B面とは、副業でいうなら「残業反対!」でも「副業はOK!」という2面性のことを指しています。
一例を挙げると、年金の支給開始年齢の後ろ倒しの時にも同じ現象が起きています。
年金の支給開始年齢を60歳から65歳に引き上げた際に、国はどのような手口を使ったのかをお話しますと、最初に別の話題を振りまきます。たとえば「今のシルバーは元気!」「これからは、どんどん働き手が減っていくからシルバーの力を借りよう!」などと言って、まずは世の中にそうした文化をつくります。
その後で「年金は65歳からになります」という手はずにすれば、「まぁ5年間だけだし」「働くところがあるのであれば」という風潮になります。そういう論調を、頭の良い人たちがつくり出しているワケです。
この手法は、退職金に関しても同様に使われています。まずは「こんな時代では、退職金が運用できない!」ということをニュースで流し、その後に401K(確定拠出年金)の始まりを告知します。
先に「自分の年金は自分でつくる」「自己責任の時代」という流れをつくってから、「401Kは増やすも減らすも自分次第だから」と、制度の切り替えを順次、行なっていくのです。
このように、世論から反対の出そうな制度は、必ずと言っていいほどA面とB面(表と裏)という両方向から進められてきたのです。副業も、これらとパターンはまったく一緒です。
だいたい、残業自体は今に始まったことではありません。バブル時代の方が、今よりずっと忙しかったでしょう。それがなぜ今、ニュースになるのかと言えば、国が「生活補てんのための労働を、個人のリスクにするため」です。
副業が解禁になれば、昼休みに堂々と社内で求人情報を広げることが可能となります。ただし、それによって「残業以上にキツイです」となっても、誰も助けてはくれません。なぜならそれぞれの会社は、法に則っているからです。
結局のところ、賃金労働を掛け持ちすることとは、「時間給が下がり」「残業代が減る」という点において、低賃金に甘んじることを意味します。働き方改革によって、会社側は残業がなくなっても、従業員側はA社とB社を足せば「過労」である状態は変わらず、さらに残業よりも劣悪な状況下で働くことになるかもしれないのです。
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「ダブルワーク=賃金労働を複数掛け持ちする」という発想のままでは、この副業新時代を生き残ることはできないようです。では、将来につながる副業の始め方とは何でしょうか?続きはメルマガをご覧ください!
【2017年3月2日号 Vol.40『副業新時代』~目次】
〔1〕イントロ:
起業とは「自らの時間を失うこと」なのか?
〔2〕本文:
「来たれ!副業新時代!」
~働き方改革の表と裏~
1、働き方改革とは何か?
◎「働き方改革」の現状
◎「長時間労働反対」のはずの政府が残業を認める方針
2、制度には必ず「表と裏」がある
◎「残業は減る」世の中になるかもしれないが
◎ものごとにはA面とB面がある
3、将来につながる副業の始め方
◎「自分の価値を上げる」ために副業を行う
◎独立へのプロセスとしての「副業」
4、サラリーマンと両立しやすい仕事で儲けることは可能か?
◎どの仕事を「自分の副業」にするべきなのか?
◎安易な儲け話に潜む「落とし穴」
5、副業を「軌道に乗せる」方法
◎独立する際の「3つのパターン」
◎ビジネスを成長させるにはマネジメントが必要
6、実録!独立への道
◎事例1:「キライな仕事で独立」
◎事例2:「事務」で独立したパターン
◎どうやって仕事を取ればいいのか?
7、まずは自己分析から始めよ
★本日のワンポイントアドバイス☆★
「0から1へと踏み出す副業」のための5ステップ
〔3〕次回予告(予定):
「毎月の収支バランスってどうしたらいいの?」
~マネーレコーディングは投資への第一歩~
〔4〕ニュースのビジネス的着眼点:
1、「豊洲は続くよ、どこまでも」・・・
2、日本におけるビットコイン犯罪時代の幕開け?!
〔5〕編集後記:
「生まれ変わった道の駅」の取り組み
※本記事は有料メルマガ『俣野成敏の『トップ1%の人だけが知っている「お金の真実」』実践編』2017年3月2日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。本記事で割愛した項目もすぐ読めます。
『俣野成敏の『トップ1%の人だけが知っている「お金の真実」』実践編』(2017年3月2日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による
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