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今から5年後、日経平均は史上最高値の3万8,957円を更新しているか?=田中徹郎

日本株が急騰しています。長期的な視点で見れば、いずれ日経平均最高値3万8,957円は更新される運命にあるでしょう。それはいったい、いつ頃でしょうか?(『一緒に歩もう!小富豪への道』田中徹郎)

プロフィール:田中徹郎(たなか てつろう)
(株)銀座なみきFP事務所代表、ファイナンシャルプランナー、認定テクニカルアナリスト。1961年神戸生まれ。神戸大学経営学部卒業後、三洋電機入社。本社財務部勤務を経て、1990年ソニー入社。主にマーケティング畑を歩む。2004年に同社退社後、ソニー生命を経て独立。

株価は業績の投影、日経平均の過去最高値更新は決して夢ではない

最高値は更新される運命にある

ここのところ日本株が急騰していますね。何でも25年ぶりの高値水準だそうです。25年前といえば1992年で、日経平均は1989年に付けた史上最高値3万8,957円からの急落過程にありました。

そういえば僕は当時30歳で、大阪で若手サラリーマンをやっていました…。よく10年ひと昔などと言いますが、25年前ともなれば、遠い夢を振り返るような気すらします。

25年たって元に戻った日本株ですが、ここからさらに上昇するようなことがあれば、史上最高値3万8,957円奪還への道のりということになります。

株価は会社の価値の投影です。個別の会社という細かいお話ではなく、会社という存在が、各々の個体の価値増殖を目的に成長し続けるものだとすればどうでしょう。この場合、一国の株価インデックスもまた、必然的に成長し続けるといえるでしょう。

ですから、期間を区切らず長期的な視点で見れば、いずれ日経平均最高値3万8,957円は更新される運命にあると言えるわけです。

問題はその時期が、例えば向こう5年の間に訪れるのか、あるいはさらに25年待たなければならないのかといった、時間軸だけです。

では、日本株の高値更新はいったい、いつ頃になるのでしょう

企業業績は過去最高水準、日経平均に割高感なし

過去の延長線上に近未来があるとは言い切れませんが、少なくとも私たちが近未来を予想するうえで、過去を振り返ることに意味はあると思います。

さきほど株価は企業業績の投射だと申しましたが、ではその業績は、過去どのように推移したのでしょう。

株価の重要な決定要因になる企業の経常利益を見てみると、現在と株価が同水準にあった1996年時点では11兆円ほどです。

これに対し直近の予想ベースでは、今期38.7兆円(※11月8日付「日本経済新聞」より)と予想されており、これは過去最高の水準です。1株当たり利益も同様の傾向にあり、同じく1996年時点と比べると、現在は約4倍(※11月8日付「日本経済新聞」より)の水準にあります。

さらに、最近の比較で見るとどうでしょう。ちょうどいま、日本の会社は7-9月四半期の業績発表の最中ですが、上半期(4-9月期)の経常利益は従来予想より13%上振れています(※「大和証券」集計より、直近までに業績発表を終えた企業の集計結果)。また、今期(2018年3月期)の通期ベースを見ても、上場企業の純利益は対前年比で20%ほども増える見通しです。

一方で、現在の指標を見るとどうでしょう。例えばPERを見ますと、バブル期には60倍を超えていましたが、現在では日経平均採用銘柄の平均で約15.3倍(今期予想業績をベースに計算)に過ぎません。

PERは一般的に16倍程度が妥当な水準だと言われており、その点で現在の日本株に割高感は感じません

これはどういうことかと言いますと、PERがさらに下がる可能性は低く、この場合、株価は企業利益の増加率だけ上昇するということです。

Next: 日経平均の最高値更新は2020年の今頃か?

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