9日連騰、壮年期相場の大天井をすんなり抜いた
標題の通りの現象となった。木曜日に「選挙相場」が事前の予想と違って、与党が300議席という見込みが出て、「233議席割れたら暴落だ(市場の一般論)」「現状290席から30~50席は減るだろう(筆者)」と言われていたところ、「選挙は水物」であって、小池党が馬脚を現わしたり、現象面としてアベノミクスの経済政策が効いていることが数字面ではっきりしてきたことにより、300議席は大いに見込めるというニュースが11日に伝わると、市況は俄然7日連騰を為し、13日(金)には9日連騰をつくった。
「老年期相場というものは壮年期相場の大天井を抜けないものだ」「老いらくの恋、夢よもう1度であるから、それは無理はない」という意味のことを本稿では言い続けてきた。しかし、平均株価が2倍以上になった大相場は、アベノミクス以前には5回あった。その中で郵政改革相場(小泉相場)は、前年の壮年期相場の大天井を翌年に抜き去って、三段上げの大天井となった。青春期相場、壮年期相場、老年期相場という三段上げの大天井となった。
しかし、重要なことは、ここから新たな相場が始まったというわけではないということだ。相場は強いか弱いかと言えば、強いということを現実が示している。しかし、ここから新たな相場が始まったわけではない。新たな相場が始まるとすれば、4年10ヶ月に及んで株価が2倍半になったアベノミクス相場がいったん幕を引いてからでなくてはならない。
【図4】アベノミクス相場始動以降、ドル円・日経平均の推移
日経平均は高値更新も、ドル円との乖離が顕著に。需給主導による上昇と捉えられよう。
【図5】2015年壮年期相場高値時との比較
現状の為替水準だと、為替面での業績期待に乏しく2015年高値のPER16倍水準まで買い進むことは難しい展開か。
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週末までの活況相場の意味するところ――新しい大相場が始まったわけではない
当面の動きとして理屈を付ければ、次のようになるであろう――「理屈は貨車で(山積みで)やってくる」
10月末の日経平均は21,000円予測が最多だったが
9日連騰、壮年期相場の大天井をすんなり抜いた
アベノミクスの大団円が自公議席300席をうかがう事実として結実
踏み上げ相場の起動点は選挙相場だ
本稿創始以来の古い読者、例の「大阪のNさん」との交信(10月12日夜)
大阪のNさんからの「銀行株上昇せず、をいかに読み解くか」の質問(10月12日)
「大阪のNさん」からの追伸(13日夜)
「自由と孤独は二つでセット」
「『金融危機10年』は買いか」
JPモルガンの父の遺訓を想起しよう
強気推奨の日経ヴェリタス紙が「危機に備えよ」の特集として急変し
資産バブルに警戒を――「金融ニッポン・シンポジウム」要約
「2日シンポは荒れる」か
「7の付く年は魔の年か」――「危機に備える投資座談会」日経ヴェリタス紙掲載
今からの上昇・下降に関して確率計算と期待値
任期残り半年の黒田総裁
米国株式市場は上昇が続くか
10月8日号の質疑応答に関する交信(10月10日)
セミナー参加者との交信(10月10日)
古くからの読者Mさんから「保有するトルコリラの急落について」の質問(10月12日)
※本記事は有料メルマガ『山崎和邦 週報 「投機の流儀 (罫線・資料付)」*相場を読み解く』2017年10月16日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。
『山崎和邦 週報「投機の流儀(罫線・資料付)」』(2017年10月16日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による
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