トランプには、共和党の大統領としての一貫した政治的思想や理念がありません。ネット上で発信する数々のメッセージも一貫性に欠けています。ただ、1つだけ、このお天気屋のトランプがどんな男であるか言い表す言葉があります。それは「イスラエルへの献身的な愛!」です。(『カレイドスコープのメルマガ』)
※本記事は、『カレイドスコープのメルマガ』 2016年12月22日第187号の一部抜粋です。ご興味を持たれた方はぜひこの機会に今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。
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ドナルド・トランプ「イスラエルへの献身的な愛」のルーツを辿る
ウィルバー・ロス次期商務長官とは何者か?
トランプの政権移行チームは、商務長官に投資家のウィルバー・ロス(Wilbur Ross)の起用を決めました。<中略>彼について米国メディアが取り上げるとき、「トランプを借金地獄から救った再建屋」として紹介することが多くあります。
いわば、トランプにとっては、「恩人」以上の存在として知られています。フロリダのパームビーチの大通りを挟んで互いに大豪邸を構え、ニューヨークのマンハッタン57丁目でも、二人はすぐそばに住んでいます。
また、ウィルバー・ロスのペントハウスは、トランプタワーからほんの2ブロック行った場所にあり、常にトランプのそばにはウィルバー・ロスが「付き添っている」のです。<中略>
エホバの証人の5つのビルを購入したイヴァンカ・トランプの夫
ロスチャイルド・ウォッチャーの中には、「ウィルバー・ロス」という名前の特異性に注目してる人々が少なからずいます。それは、「ロス」という姓についてです。<中略> 昔から、ロスチャイルド家には、ロックフェラー家より、さらに多くの非嫡出子(隠し子)がいると言われています。
「ウィルバー・ロス」の「ロス」は、ロスチャイルドが名残をとどめるためなのか、あるいは、あまりにも多くの婚外子をつくったため、一目で分かるように特殊な「しるし」をつけたのかはさだかではありませんが、彼は、その経歴からロスチャイルドの非嫡出子の一人ではないかと疑われています。
ウィルバー・ロスは、2000年に設立したプライベート・イクイティ企業「WL Ross & Co」の経営権を、2006年に投資会社インベスコ(Invesco)に約3億7,500万ドル(約430億円)で譲渡しています。
2013年に、インベスコはトランプの娘婿のジャレッド・クシュナー(ゴールドマン・サックスのファンド・マネージャーを経て後、ゴールドマン・サックスの支援を受けて独立)のグループとパートナーシップを結び、ブルックリンにあるエホバの証人の6つのビルのうち、5つのビルを総額3億7500万ドルで購入しています。
このフリーメーソンにルーツを持っている教団のビルが、ブルックリンの再開発に当たってどの程度の投資リターンを見込むことができるのかは不明ですが、これだけの大きな売買契約を実現するには、相当のコネクションを必要とします。
それを、どう捉えるかによって、トランプの国内の経済・財政政策の行方が想像できるのです。