わざわざトランプ次期大統領に会いに行き、黄金のゴルフクラブをプレゼントしたのに「TPPなんか絶対にやらねぇから!」と言われ、せっかくプーチン大統領が来たのに、日本の税金3000億円をプレゼントする約束をしただけで「は?北方領土?知らねぇ!」と言われ、外交でまったく結果を残せていない安倍首相。
このたびパールハーバーを訪れ、最後の日米首脳会談をすることになったそうなので、年末は安倍首相から目が離せません。おかげさまで、僕たちが立たされているポジションが世界のヒエラルキーの下層に位置していることがよくわかりましたので、悲しい現実に直面しながら、今後の日本を占いたいと思います。(『原発ニュース最新情報』ちだい)
超高速!真珠湾訪問で安倍ちゃんはアメリカに忠誠を誓うのか?
オスプレイ墜落事故でわかった日本とアメリカの関係
先日、米軍が所有するオスプレイが沖縄県名護市沖に墜落しましたが、日本のメディアはしっかりアメリカ様に配慮し、多くのテレビや新聞が「不時着」と報道し、NHKに至っては「着水」と表現しました。
今回の事故は、空中で給油する訓練中、給油ホースがプロペラに巻き込まれ、推進力を失ったオスプレイがバランスを崩し、あと一歩で民家だという場所に墜落してしまったというものです。死者こそ出なかったものの、「Aランクの事故」と位置づけられ、現場の様子を見ても、何の疑いようもないほどの「墜落」でした。
しかし、断固として「墜落」という言葉を使わないメディアの姿勢。さすがは報道の自由度ランキングが発展途上国以下の国です。かつて福島第一原発がメルトダウンしていたのに、「科学的にデマを撲滅する」と自称する三流大学教授が「メルトダウンしてないだす(※原文ママ)」と言い放ち、御用学者が盛んに「炉心溶融」という言葉を使っていた世界を思い出します。
どうやら日本という国では、アメリカ様の立場を守るために不思議な力が働くシステムになっているようです。
今回のオスプレイ墜落事故で、日本とアメリカの力関係が明らかになりました。実は、安倍内閣の大臣たちは仕事をしていなかったわけではありません。ただ米軍様の前では何もできなくなるだけです。
ガン無視された「安倍サーの姫」稲田防衛大臣
オスプレイの墜落事故を受け、稲田朋美防衛大臣は、米軍に原因が解明されるまでオスプレイの飛行を自粛するよう求めました。リベラルの皆さんは稲田防衛大臣が何もしていなかったようなイメージを持っていらっしゃるかもしれませんが、きちんと米軍に「原因がわかるまでオスプレイを飛ばさないで!」と伝えに行っていたのです。
あるいは、安倍首相や菅官房長官議員は、日本の伝統芸能である「遺憾の意」を発動させました。日本の「遺憾の意」はマジヤバいです。マジビビります。マジパネェです。
在日米軍のトップに抗議しに行った人もいます。沖縄県の安慶田光男副知事です。「オスプレイが墜落するようなことがあっては困る」と当たり前の話を抗議したのですが、ニコルソン四等調整官からは机を叩きながら「日本人が巻き込まれなかったのだから、むしろ感謝されるべきだ!」と激怒されました。
アメリカには「部下の失態を全力でかばうのが素晴らしい上司だ」という考え方でもあるのでしょうか。日本式ブラック企業の流儀では、部下の失態は部下の責任なので、
「私がチェックしたくてもチェックできない卑劣なシステムを組まれ、無能な部下が勝手に事故を起こしたのです。まったく酷いものですよ。こんなことは前代未聞で、これほどまでに酷いとはさすがの私も予想できませんでした。こうなったからには私からも厳しく彼らの年俸を下げさせていただきます。私もとんだ被害者ですよ!」
がセオリーですが、アメリカ海兵隊式の流儀では、
「部下の失態はさておき、俺たちは最高だ。批判しているオマエが狂っている。俺たちは最高だ。うるせぇ、批判するな。俺たちは最高だ!」
がセオリーのようです。部下の身になって考えてみれば、後者の方がずっと気が楽だったりするので、こういう上司のもとで働きたいかもしれません。
さて、時には逆ギレを駆使して、米兵たちの心をガッツリ掴んでこその四等調整官かもしれませんが、皆さんは気づいているでしょうか。オスプレイを墜落させたアメリカ様が、一言も「ごめんね」とは言っていないことを。
べつに謝ってほしいわけではありません。謝って済むなら警察は要りませんからね。もっとも、覚醒剤の陽性反応が出たから逮捕したはずなのに、実はASKA先生が検尿カップに入れたのは尿ではなく「お茶」だったことがわかり、覚醒剤の陽性反応が出たなんて完全な「でっち上げ」だったことがバレちゃったジャパニーズポリスメンたちが本当に必要かどうかは甚だ疑わしいですが…。
日米関係は(ダメな方向に)さらにエスカレートする
稲田朋美防衛大臣は確かに「原因が解明されるまでオスプレイを自粛してほしい」と申し入れたはずでした。もし日本とアメリカが対等な関係であれば、もう少し事故の原因を調査して、ほとぼりが冷めた頃に再開するぐらいのことはあったかもしれません。
しかし、日本の要望なんて微塵も聞いちゃくれないことが、今回の事故で浮き彫りになりました。日本の「遺憾の意」やら「自粛要請」やらに効力なんて皆無であることを示すかのごとく、アメリカ様は一方的に「オスプレイの飛行自粛を解除する」と告げてきたのです。
普通なら「ちょっと待ってくださいよ!」ぐらいは言うところですが、日本の無能な政治家たちは「かしこまり!」と了承して終了です。結局、日本の空には再びポンコツなオスプレイが飛び交うことになりました。
逆ギレされることはあっても、謝られることはない。そんな日本とアメリカ様の不思議な関係は、ここから、さらにエスカレートすることになります。