「ビットコイン相場は2018年2月に1万3800ドル(約152万円)まで上昇する」との最新予測が出た。にわかには信じがたいが、過去の高い的中実績は無下にできないものがある。仮想通貨相場のシナリオの1つとして、頭の片隅に置いておくとよいだろう。(『未来を見る!ヤスの備忘録連動メルマガ』高島康司)
※本記事は、未来を見る! 『ヤスの備忘録』連動メルマガ 2017年6月9日号の一部抜粋です。ご興味を持たれた方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。
18年2月に1万3800ドル(152万円)まで上昇?ビットコイン最新予測
ビットコインなどの仮想通貨が急騰
いま、ビットコイン(BTC)をはじめとした仮想通貨の急騰が続いている。5月1日には16万円台であったビットコインは、33万円台まで高騰した。5月25日から27日にかけて一時23万円台まで暴落したものの、再度持ち直し、31万円台後半から32万円台で推移している。
また、他の仮想通貨の上昇も大きい。たとえばリップル(XPR)だが、3月20日には0.9円だったが、約2カ月後には約45円まで急騰した。2カ月弱で50倍の上昇である。
イーサリアム(ETH)、イーサリアムクラシック(ETC)、リスク(LSK)、ファクトム(FCT)、ライトコイン(LTC)などの他の仮想通貨も同様に急騰している。
日本と韓国から資金が流入
4月に入ってからの急騰の背景になっているのは、日本と韓国の投資家からの資金流入だと考えられている。
これまでビットコインをはじめとした仮想通貨の高騰の牽引役は、中国の富裕層であると見られていた。中国政府は外貨の国外流出を防止する目的で、購買できる外貨の上限を5万ドルとしていた。この規制のため、中国の富裕層は資金の国外移転が困難となっていた。
他方、中国政府は、ビットコインのような仮想通貨に対する規制は実施していなかった。そのため中国の富裕層はビットコインの買いに走り、相場が急騰した。ビットコインの取引量の90%が、中国によると見られている。
しかし、4月に入ってからの急騰を牽引したのは日本と韓国の投資家だと見られている。これはビットコインのみならず、仮想通貨全般に及んだ。
これまで比較的にリスクが高いFXに投資をしていた人々が、仮想通貨の高騰を見て、これに乗り換えてきたのだ。事実、FXに投じられる資金量は減少している。
これまで仮想通貨は危険性ばかりが指摘されてきたが、比較的に有望な投資先として認知されてきたようだ。
コンピュータプログラムによるビットコイン相場予測
しかし仮想通貨には、企業ごとの時価総額や収益率などが存在しない。株式投資で言うところの、企業の本質的価値や理論価格を算出する際の基準となるものがないため、市場の相場予測のどのモデルも使えない状況だ。
価格は単純に需要と供給のみによって決定される。したがって、仮想通貨の相場が今後どうなるのか、あらゆる予測が出回っている。
たとえばビットコインであれば、1BTCが100万ドル(約1.1億円)を越えてもおかしくないという超楽観的なものから、通貨そのものの信用が失墜し、放棄されて消滅するというとても悲観的なものまで、予測の幅が極端に広い。
そのような状況下、多くの人が集まるサイトで使用されている言葉の感情値から将来の出来事を予測するコンピュータプログラム「ウェブボット(Web Bot)」によるビットコイン相場の予測が、大変に注目されている。
周知のように、未来予測プログラム「ウェブボット」の的中率は決して高くはない。だが、仮想通貨のように、価値の客観的な基準がはっきりしておらず、人々の集合的な感情の動きによって変動するようなものには、「感情値の計測」というウェブボットの手法は案外効果的なのかもしれない。
そして、ウェブボットのこれまでのビットコインの相場予測は、かなり的中率が高いと見られている。もちろん100%ではないにしても、相場の転換点などを含めた中長期のトレンドはかなり正確に予測できているのではないかとされているのだ。