要人の病に言及することは、蓮舫氏の台湾籍、安倍首相の潰瘍性大腸炎を言うのと同じように、品のいい論ではないことは承知しています。
しかし米国大統領は、常時、核兵器の発射を指令できるブラックボックスとともに移動し、世界の命運を握る立場です。オバマ大統領には、核攻撃に遭った広島を訪問したときにも、側近が持つブラックボックスがついてきたのです。
米国大統領の健康問題は、世界の国民にとって無関係ではない。金融においても、FRBが世界の中央銀行の政策を主導することから、その議長の任免権をもつ大統領が誰になるかは重要です。(『ビジネス知識源プレミアム』吉田繁治)
※本記事は有料メルマガ『ビジネス知識源プレミアム』2016年9月14日号を一部抜粋・再構成したものです。興味を持たれた方は、ぜひこの機会に今月すべて無料のお試し購読をどうぞ。
トランプ氏が掲げる反ウォール街政策はブラフか?それとも――
9.11追悼式典で倒れたヒラリー・クリントン候補
9.11の式典を気分が悪いと途中退席し、迎えの車を待っていたヒラリー・クリントン氏(女史)が、faint(意識薄弱)になったかのように倒れこみ、シークレット・サービスに支えられて車に乗り込む映像が、YouTubeで世界にバラ撒かれました。
(注)彼はボディガードではなく、常にクリントン氏に同行しているという医師でした
以前から、奇妙なほど不自然になることがあるクリントン氏の表情は気になっていました。突然、大口を開けてけたたましく笑う。妙に大げさな手の動き、そして、痙攣したようにガクン、ガクンと前後に振られる首です。スピーチの最中に、咳が止まらなくなることもあります。
固まる瞬間もあり、慌てて側近が駆け寄ることもあったのです。「クリントン氏のBizarre Behavior(奇妙な動作)」としてYouTubeに載っています。
(注)政府要人の病は、いつの時代もトップ・シークレットです。主流派のマスメディアに出ることはありません。しかしインターネット時代の現在、Google検索やYouTubeによるメディア革命が起こっています
壮絶「闘病」生活
公表されているだけでも、以下の8つです。
(1)2005年1月:スピーチの最中に気を失った。
(2)2009年6月:自宅で倒れ、肘を骨折した。
(3)2012年12月:自宅で卒倒(concussion)した。
(4)2013年1月:側近が「クリントン氏はしばしば、言動が混乱(confused)する」と報告。
(5)2016年2月:側近に両脇を支えられ、自宅の玄関の階段を上る姿が写真に撮られている。
(6)TVの対談で首を大きく振り続ける。医師から、Tremor(病的痙攣)ではないかと観察されている。
(注)30歳の若さでパーキンソン病になった俳優のマイケル・J・フォックス(映画『Back to the Future』)の表情に共通なところが見えるのです
(7)2016年8月6日:スピーチの最中に、目が泳いで固まり(freeze)、側近が走り寄って支えた。
(8)2016年9月11日:9.11の追悼式典を途中で退席し、迎えの車が到着した直後、意識薄弱になって卒倒するかのようにグラグラと頭が動いた。医師がカバーするように支えて、車に押し込んだ。
その後、クリントン氏は黒のサングラスをかけた笑顔で手を振り、回復をアピールしました。公式発表は、最初は熱中症で、つぎは肺炎でした。卒倒するほどの肺炎なら重病です。
「パーキンソン病」説の真実味
本稿執筆中の9月13日現在は、「自宅で休養中」として、公衆の面前からは消えています。しかし、CNNの電話インタビューには元気な声で答え、9月15日には復帰の予定という。クリントン陣営は、単なる疲労からきたものだとして、病状の発表はない。まさか、合成音声や影武者ではないでしょう。
(注)米国は、ケネディの暗殺に示されるように、陰謀的なところのある国家です
以上を観察(診察ではない)した医師は、頻発しているように思える痙攣、奇妙な動作、麻痺、卒倒は、パーキンソン病とその治療薬の副作用であり、典型的に見られる症状と一致する。映像で見えるこれらの症状からは、パーキンソン病の可能性が高いと言っています。他の多くの医師も、これに賛同するでしょう。
難病とされるパーキンソン病は50代から増え、60歳以上では100人に1名がかるという。大脳下部の、黒質ドーパミン神経細胞が減少することで症状が出る。
原因はまだ不明ですが、アルファ・シヌクレインというたんぱく質が凝集して蓄積し、ドーパミン神経細胞が減っていく現象とされています。アルファ・シヌクレインを増やさないようにする薬の開発が、現在の医学の目標になっているという。
震え、動作の緩慢、筋肉の硬直、姿勢保持障害が、運動面の症状になるという。これらはいずれも、クリントン候補の症状です。薬物治療で、もっとも強力なものレボドパ(L-ドーパ)とされます(1970年代~)。
最大の問題は薬効の変動です。レボドパの作用時間は短いため、内服すると動けるようになりますが、2時間もすると効果が切れて急に動けなくなります。これを英語で擦り切れるという意味のウェアリングオフ(wearing-off)現象と呼びます。効果が切れて動けなくなるのを恐れてレボドパを過剰に服薬すると、今度は身体が勝手に動くレボドパ誘発性の不随意運動(ジスキネジア)が出現します。
大統領職を務めるのは不可能?
パーキンソン病は脳にかかわる病気です。精神的な症状には、うつ病のような気持ちの落ち込み、意欲と自発性の低下、夜間の不眠、幻覚や幻視、及び認知の問題を伴うことが知られているという。いずれも、苛酷な大統領職には相当な障害になります。
一連の不自然な動作は、レボドパが誘発した不随意運動かもしれません。YouTubeにたくさんの画像が出ていますが、11月の大統領選前でもあるためか、大手メディアは静観しています。11月までに「公衆の前でスピーチができない」ことにもなるかもしれません。
いずれにせよ、9年前、オバマ氏と民主党の大統領候補を争っていた演説での、はつらつとした言葉・表情とは、比べるべくもない。
パーキンソン病が本当なら、クリントン氏本人は、自分が選ばれれば民主党の副大統領候補であるティム・ケイン上院議員(58歳)が事実上の大統領になることを知った上で、選挙戦を戦っていることになるでしょう。だとすれば哀しいことです。
パーキンソン病で生じやすいひどい便秘に対して、排便を助ける人工肛門を下肢につけているため、いつも裾の広いパンツを穿いているという説も流れています。
本当にこの病ならば、大統領職の執行などできないということは、医療の保険行政を担当したこともある本人は分かっているでしょう。安倍首相の潰瘍性大腸炎とは次元が違います。