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「戦争と株価」3つの法則~第一次・第二次大戦からテロとの戦いまで=東条雅彦

日本株を保有していた場合、資産防衛は可能だったのか?

第二次世界大戦中に日本株を保有していた場合、その後のインフレに打ち勝てたかどうかがとても重要です。いくら株価が10年で10倍になっても、通貨価値が急激に下がり続けるインフレが進行したら無意味だからです。

当時、消費者物価指数を計測していなかったため、代わりに企業物価指数を確認してみます。企業物価指数とは、国内において企業同士で取引されるモノの価格を対象とした指数となります。

<企業物価指数(戦前基準)1945年~1955年>

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企業物価指数は3.5(1945年)から343.0(1955年)に増えています。10年で98倍(343.0÷3.5)の物価上昇が発生しています。

その間、日経平均株価は40.53円から425.69円の10.5倍に増えました。物価が約100倍になって、株価が約10倍になりました。

物価上昇率のほうが、日経平均株価の上昇率よりもはるかに高くなっています。

このことは、戦争で社会インフラと生産設備の大半が失われた影響と、政府の実質的なデフォルトの影響が、いかに大きなものだったかということを物語っています。

参考までにですが、投資期間を1983年まで引き延ばすと、日経平均株価が企業物価指数に勝つようになります。

日経平均株価が企業物価指数に打ち勝つには、1980年代のバブル経済の力が必要だったのです。

<企業物価指数 vs. 日経平均株価>

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