『兜町カタリスト』櫻井英明さんのアノマリーシリーズ、今回は「アイドル」「六本木ヒルズ」ほか景気と企業成長に関係するアノマリーをご紹介します。
特異日から街の流行まで、知って得する相場アノマリーいろいろ
日経平均は上抜け?戻り売り?
日経平均は抵抗となっていた17000円を抜けた。終値17037円はかすかに200日線(17034円)を抜けた。因縁の17000円台回復となった。下は5日線(16900円)や週足一目均衡表の雲下限(16912円)がサポート。上は5月31日の17251円を抜けるかというのがポイント。
もっともストボの岩本デスクの指摘。「長期間下落していた移動平均線が横ばい・上昇に転じ、株価が下から移動平均線を突き抜けると、重要な買い信号(グランビルの法則の買い信号1)」。今回は「下降中の移動平均線を株価が下から突き抜けても移動平均線が下降中である限り、戻り売り信号(グランビルの法則の売り信号2)」に相当する。「つまり、ここは戻り売り局面。まだ売り方優勢の状況下にある。だが、何度かこうした戻り売りを繰り返していけば、移動平均線がそのうち横ばい・上昇に転じる。それを株価が上抜けば(買い信号1)の重要シグナルが発することになるだろう。因みに200日線は1日当たり13円ほど下落中。まず、これが横ばいになることが肝心」と。
特異日
1976年以降の上昇確率ランキングで見てみると…。
- ベスト1位:2月25日(80%)
- 2位:3月15日(79%)
- 3位:12月26日(77%)
- 4位:10月20日(76%)
- 5位:5月4日(75%)
上昇確率が高いことを特異日と言っても良いだろう。
一方、上昇確率が低い日は下記となる。
- ワースト1位:11月7日(17%)
- 2位:7月18日、12月23日の(27%)
- 3位:2月5日(31%)
- 4位:6月6日、7月22日、9月4・6日、11月1日(33%)
- 5位:2月3日(34%)
5月4日も12月23日も今は休日なので立ち合いなし。不思議なものである。因みに9月6日は下落ワースト4位。さて…。
※編注:2016年9月6日の日経平均株価は前日比44.35円高の17081.98円となった
荒れるSQ週のアノマリー
そして荒れるSQ週。SQ前に株価は動く傾向。特に金曜のSQに向けての3日間は動きやすいというのがアノマリー。
裁定取引についての興味深いコメント。「裁定取引のためのポジションを建てたり解消したりしようとする動きは実際の株価の動きとは原則として無関係なもの。先物と現物の価格差だけを見ているために、実際の価格の騰落を対象とした取引とは全く違ったものになる可能性がある」。この点は意外と見落とされているかも知れない。
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