安倍政権を警戒するアメリカ
そのような状況なので、北朝鮮の先制攻撃を実施する場合、やはりナショナリスティックな安倍政権の排除が条件になってもおかしくない。親韓国、親中国とまでは行かなくても、「日本会議」や「神道政治連盟」のような組織を母体にせず、東アジア諸国の連携に積極的な政権に代わる必要性がある。
実はオバマ政権時からアメリカは、安倍政権の戦前回帰姿勢を大いに警戒し、そのナショナリスティックな姿勢が中国や韓国を刺激することを恐れていた。
米議会調査局の報告書
まずアメリカのこうした警戒感が示されたのは、安倍政権が誕生した半年ほど後の2013年5月1日に公表された、米議会調査局(CRS)の「日米関係をめぐる論点」という報告書においてだ。
ちなみにCRSの報告書は、アメリカの外交関係に詳しくない米議会の議員に、アメリカが直面している課題などを簡潔に解説する目的で出された報告書だ。「日米関係をめぐる論点」も日米関係の課題について書かれている。
いまとは異なりこの当時の安倍政権は、従軍慰安婦の事実を認めた「河野談話」の見直しなど、戦前日本のアジア侵略にある程度の正当性を認める歴史修正主義と海外から非難される姿勢を維持していた。CRSの報告書は、こうした当時の安倍政権に対する警戒として出されたものだ。
この報告書には、「国粋主義的なことで知られる政治家や、時により極端に国粋主義的な主張を行う政治家を任用していることからも、安倍の閣僚人事にはこれらの歴史観が反映されているとみられる」と警戒感を強め、次のように書かれている。
「多くの識者の間では、安倍の政権復帰は周辺国との問題を再燃させ、地域的な貿易統合の動きを乱し、合衆国と同盟国との安全保障上の関係を損ない、中国との関係をさらに悪化させる恐れがあると懸念されている」
そして、次のように書き、アメリカに対する安倍政権のリスクを指摘している。
「しかし一方で、合衆国の利益を損なう恐れのある周辺国との不和が生じるような問題に関し、安倍が外交課題の舵取りをうまく出来るのかという点については疑問が残る」
このようにして、安倍政権の国粋主義的な姿勢が今後アジアで問題を引き起こさないか懸念して終わっている。
さらに――
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アメリカから続く圧力
バランスの破壊者、安倍
安倍政権に外交政策の転換を迫る
その後も続く懸念
決定的な圧力
北朝鮮攻撃の準備か?
状況の変化
これから森友問題よりもっと大きなスキャンダルが?
※本記事は、未来を見る! 『ヤスの備忘録』連動メルマガ 2017年4月7日号の一部抜粋です。ご興味を持たれた方はぜひこの機会に今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。「アメリカから続く圧力」ほか、本記事で割愛した全文もすぐ読めます。
未来を見る! 『ヤスの備忘録』連動メルマガ(2017年4月7日号)より一部抜粋・再構成
※太字はMONEY VOICE編集部による
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