北朝鮮の核問題を巡り、4月6日・7日に米中首脳会談が予定されています。話し合いの結果次第では、第二次朝鮮戦争から平和的な南北統一まで、両極端な展開が考えられます。(『ニューヨーク1本勝負、きょうのニュースはコレ!』児島康孝)
米中首脳会談を控え、緊迫の度を高める北朝鮮情勢のポイント
トランプ大統領発言でマーケットに緊張走る
週明けの為替市場は、トランプ大統領が英FT紙のインタビューで「(北朝鮮の核問題で)中国が対処しなければ、米国が単独で行う」と述べたことから、緊張感に包まれている。
北朝鮮をめぐっては、4月6日と7日にアメリカ・フロリダで予定されている、米中首脳会談が焦点となっている。話し合いの結果によっては、米中の共同行動、中朝vs米国、朝鮮半島の平和的な統一など極端な展開があり得るわけだ。これには日本も大きな影響を受けるが、何が起きるかは、軍事的な行動から平和的な解決まで幅が広く、極めて予想が難しい。
米国が軍事行動を行うのは、歴史的に米国の本土から遠いことが条件であり、これには朝鮮半島はあてはまっている。一方、北朝鮮側はどうかというと、3月30日に平壌(ピョンヤン)駐在の各国外交官らを集めて「先制打撃は自衛権の行使」と説明したと中央日報が伝えている。明らかに、これまでとは異なる動きとなっているわけだ。
反面、緊張緩和の要素としては、マレーシアと北朝鮮が共同声明を発表して、クアラルンプール空港事件のいったんの「決着」を図ったことがある。
両極端な展開に備えを
こうした様々な動きを見ると、第二次朝鮮戦争から平和的な南北統一まで、両極端な展開が考えられる。
マーケットで取引する場合は、どちらが起きても「想定外」ということがないよう、いわゆる「半身の姿勢」が求められることになる。あるいは、米中首脳会談の前後の期間は「模様眺め」ということでも良いだろう。
つまり、ベルリンの壁の崩壊のような歴史的な合意があるかもしれない一方で、第二次朝鮮戦争の勃発で日本も核ミサイルを被弾するという悪夢の展開まである得るわけだ。
世界が平和であるよう、願いたいものだ。
『ニューヨーク1本勝負、きょうのニュースはコレ!』(2017年4月3日)より抜粋・再構成
※太字はMONEY VOICE編集部による
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