日本のGDPが衰弱した原因は「デフレ」と「緊縮財政」思想だ
そもそも、GDPがいま衰弱しているのは、「デフレ」が原因です。そして、その「デフレ」をいつまでも長引かせているのは、90年代後半から我が国政府を支配している「緊縮財政」思想です。そしてその具体的象徴が、支出カットと増税をもたらす「プライマリーバランス(PB)制約」です。
これらを総合的に踏まえれば、次のようなプロセスで、プライマリー・バランス制約に象徴される緊縮財政すなわち「PB緊縮財政」が、科学技術力の凋落と、それを通した「日本を衰弱」をもたらそうとしているのは火を見るより明らかです。
PB緊縮財政 → デフレによるGDPの凋落 → 科学技術力の凋落 → 日本のさらなる衰弱
我が国政府が、目先の論文数の減少に「あたふた」して、木を見て森を見ないままに付け焼き刃的な「改革」を進める愚を避け、マクロ経済も視野に納めた「大局」的な視座から適切な科学技術政策を展開されんことを、心から祈念したいと思います。
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『三橋貴明の「新」経世済民新聞』2017/3/28号より
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