4月28日の日銀政策決定会合で、日銀は「2%インフレ目標の達成時期」の予測を先送りした(2017年半ばから2017年末へ先送りした!)のに、追加の金融緩和策を撃たなかったことが、日本金融村と日本の経済学者の間の「七不思議」になっております。(『藤井まり子の資産形成プレミアム・レポート』藤井まり子)
なぜ追加緩和策を撃たなかったのか?原因とされる3つの説
黒田総裁「元財務官僚」と「通貨マフィア」の二面性
私のメルマガではかねてより、黒田日銀総裁には「二面性」が内在することをお伝えしてきました。元財務官僚としての黒田氏と、通貨マフィアとしての黒田氏です。この二面性が、黒田日銀総裁の行動をわかりにくくしています。
黒田日銀は記者会見であそこまで憔悴しきっていたのに、4月に追加の金融緩和策を撃たなかった。その理由として、日本金融村では、下記のようにいろいろな説が飛び通っています。
その1. 「黒田総裁の老化」原因説
単純に、4月に東京で猛威を振るっていたインフルエンザにあの日の黒田日銀総裁も感染していて、体調が悪かった。加えて、マイナス金利導入への「根拠のない批判」が激しいので、黒田氏は疲れ果てて、何もかもがどうでもよくなっていた。
すなわち、「黒田総裁の老化」原因説です。
その2. 「元財務官僚としての黒田氏の本性が出てきてしまった」説
今の日本財務省の官僚たちは、首相官邸に、手を変え品を変えてボコボコニにいびり倒されています。首相官邸からは「消費税増税するする」詐欺の中で「消費税増税の先送り」メッセージが流され、「大規模財政出動」を強要されて、財務官僚たちは徒労感の中でしょげきっています。
元財務官僚で、大変な「あまのじゃく」として有名な黒田総裁は、日本の財務官僚たちに深く同情して、わざと安倍政権に嫌がらせするために追加の金融緩和策を見送ったかもしれません。
元財務官僚の黒田日銀総裁の「縄張り争いの中でのいじめ返し」説です。
会見では、この「いじめ返し」に対する「官邸によるいじめ返し(=将来の天下り先が劣化するかもしれない不安)」が怖くて憔悴していた?(説得力なし??)
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